日時:2018年9月22日 (土) 14:00 ~ 17:45
会場:京都大学東一条館 思修館ホール
https://www.gsais.kyoto-u.ac.jp/access
参加費:無料
言語:日本語
ポスター:pdf版はこちら

◇本企画について

昨今、基礎研究が置かれている社会的状況は決して楽観できるものではありません。日本人科学者のノーベル賞受賞が取りざたされる中で、基礎研究にかける予算は減少傾向にあり、また社会からは「社会に還元できる研究」に重きを置くべきであるとの声も聞かれます。
このような状況下、本来研究者の好奇心ベースで駆動されるべき基礎研究は、今後どのような方向性を持って進んでゆけば良いのでしょうか。今後の基礎研究の未来のためにも、私たち、特に若い研究者は、自身の研究の立ち位置とそれを取り巻く環境を捉え直し、「研究とは何なのか、何のために研究を行っているのか」について熟考し、議論するための土壌を醸成する事が必要であると考えます。

このような趣旨の元、日本農芸化学会関西支部主催、京都大学総合生存学館共催にて、ワークショップ「基礎研究と社会との架橋 -日本の生命科学者の『たましい』の危機-」を開催いたします。

本ワークショップでは、3名の講演者をお招きし、科学・技術としての観点だけでなく、科学技術政策など、社会的な観点も含めて科学研究を取り巻く現状や問題点を捉え、今後の生命科学研究が目指していく方向性を、事前に実施した若手研究者を対象としたアンケート結果をもとに、みなさんと議論したいと思います。

◇プログラム

【開会挨拶】 (14:00 ~ 14:10)

【講演】(14:10 ~ 15:50)
有本建男 教授 (政策研究大学院大学 教授)
「転換期に科学と社会の関係を再考する」
科学技術と社会との架橋をベースに、社会経済問題解決と科学技術と社会・政治の架橋、科学者技術者役割と責任、といった観点から、ご講演いただきます。

山口栄一 教授 (京都大学総合生存学館 教授)
「科学とイノベーションの同時危機をどう乗り越えるか -サイエンス駆動型イノベーションモデルの提唱-」
医薬系の分野にてイノベーションが発生するまでのプロセスを、一般的なイノベーションダイアグラムを例にご講演いただきます。また、博士進学者及びアカデミアからの論文数が減少してしまった原因を、社会的な要因からお話しいただきます。

阪井康能 教授 (京都大学農学研究科 教授、公益財団法人 大隅基礎科学創成財団 理事)
「創発”を目指す“パスツール型”基礎科学研究について」
人工知能等では成し遂げることができない、生物学研究における”創発”について、“パスツールの象限 (Pasteur’s quadrant) ”の概念をご説明いただき、原理追求と実社会への応用を視野に入れたパスツール型基礎科学研究について、パネルディスカッションに向けた話題を提供していただきます。

【コーヒーブレイク】(15:50 ~ 16:10)

【話題提供】 (16:10 ~ 16:25)
奥 勇紀 (京都大学総合生存学館 総合生存学専攻 博士一貫過程5年)
「 -日本の生命科学者の『たましい』の危機- アンケート調査結果」

【全体質問】(16:35 ~ 16:50)

【パネルディスカッション】(16:50 ~ 17:35)
司会:
奥 勇紀 (京都大学総合生存学館 総合生存学専攻 博士一貫過程5年)

パネラー:
有本建男 教授 (政策研究大学院大学 教授)
山口栄一 教授 (京都大学総合生存学館 教授)
阪井康能 教授 (京都大学農学研究科 教授、公益財団法人 大隅基礎科学創成財団 理事)

【閉会挨拶】(17:35 ~ 17:45)

◇参加登録

下記リンクより、ご登録をお願いいたします。
https://goo.gl/forms/dbUL2PZkjX49cSqD3

◇交通案内

https://www.gsais.kyoto-u.ac.jp/access

◇お問い合わせ先

E-mail: oku.yuki.67e[at]st.kyoto-u.ac.jp  [at]を@に換えてお問合せください。
TEL: 090-1963-9384